Q38 ことばがはっきりとしません。発音を良くするために 家でできることはありますか?

Q
ことばがはっきりとしません。発音を良くするために 家でできることはありますか?
A

お子さんが自分の口や舌の動きに注目することはとても難しいことです。直接的に「こうやってやるんだよ」と教えることは、おすすめできません。間接的に、遊びながら口や舌の動かし方を意識できるような関わりが、正しい発音への近道になると思います。

【まねっこ】はお子さんが成長する上でとても大切なことです。発音に関しても、相手の言葉や動きに注目して模倣することは、とても重要です。まずは、大きな体の動きの模倣(ゾウやカエルなど)から始め、手遊び歌といった少し細かな動きの模倣遊びを積極的に取り入れてみてください。楽しめるようになったら、アッカンベーやアップップなどの顔の動きの模倣にチャレンジしてみましょう。

次に、【吹く】ことです。シャボン玉や風車で優しく・長く息を吹く、蝋燭の火やラッパの玩具を強く・早い息で吹くなど、バリエーションをつけて経験できると良いでしょう。

次に【食べる】ことです。舌や口を使用することに関連しているところが多いです。お子様が、十分に咀嚼ができているか、食べものをお口の中に詰め込むことが多くないか、確認してみてください。堅い食材で咬む練習をすることもありますが、咀嚼が上手ではないお子さんは柔らかめの食べものだと上手に咀嚼できることもあります。柔らかい煮物などで無理なく咀嚼を促していくこともおすすめです。また、飴をすぐにかんでしまう、ガムをすぐに吐き出してしまうことがあれば、舌を自由に動かすことに苦手さがあるかもしれません。棒付きのペロペロ飴などで、舌を動かす練習をしていけると良いかもしれません。

最後に、発音のせいでお話しすることが嫌いにならないよう、発音ばかりに目を向けるのではなく、お話の内容にきちんと耳を傾けてあげることが大切です。きっと、楽しくたくさんおしゃべりすることが一番の発音の練習になるはずです。 

(言語聴覚療法科 白井 真奈美)

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