はじめての場所や人に慣れにくいお子さんについて③

グループ指導

こんにちは、にこにこグループです。

今回は、

📒とにかく緊張したり、泣いたりして、お母さん・お父さんから離れられないタイプ

のお子さんについてお話ししてみたいと思います。

お子さんが成長し、いろいろなものに興味を示したり、好きなものがある程度はっきりしてくると、お子さんが喜んでくれることを期待して、地域の児童館や子育て広場、子ども向けの催しに出向いてみようかな、と考える方が多いかと思います。

しかし、いざ参加してみると遊びの輪に入るのを嫌がったり、中にはお部屋に入ることも嫌がって大泣き、話しかけられてもお母さん・お父さんにしがみついてお顔も隠してしまう・・・なんて状態になるのがこのタイプのお子さんです。

「一体どうして???」「家では喜ぶのに」「好きだったのに」と、大人は焦ってしまうかもしれません。

 

実は、このタイプのお子さんも、

📒一見、緊張しているように見えないが、あちこち動きまわって留まれないタイプ”のお子さんと、

注目すべき点は基本的に同じです。

どのように考えるのかというポイントと、対応のコツについてお伝えしたいと思います。

 

 

○見通しが立ちにくい

 お子さんにとって大好きなことであっても、初めての場所や人、沢山の人の集まりという新しい要素が加わると、全く違ったことに感じられてしまうことがあるようです。

「ほら、これ好きでしょ」と言い聞かせてみても、沢山の情報を頭の中に取り込んで、

“ああ、これは知っている”

“大丈夫そう”

と、お子さん自身が安心できるまでに時間がかかります

 

まずは、全体の様子を一緒に見るところから始め、

少しずつ大人と一緒に参加してみるのがよいでしょう。

お子さんが興味を持ち始め、自然と参加していかれるように気長に関わってみましょう。

さらに何かを行う際の順番は最後にして、

他の人の様子を見ることができた方が安心できるかもしれません。

 

○気が散る(新しい情報が多く、“何をやるのか”がわかるまでに時間がかかる)

いつもと違う物や音、人がいると、お子さんの注意は周りに向きます。

そのような情報を、大人はそれまでの経験から、選んで取り込み、

頭の中でまとめて判断することができます。

しかし、お子さんは“選んで取り込む”ことはしていません。

そのため新しいことに次々と注意が向いてしまい、

理解する前に情報の量だけが増え、不安になってしまいます

大人でいうと、

“言葉の通じない国の方の集まりに、一人で参加した”感じを

イメージしてもらえるとわかりやすいでしょうか。

 

そのような時は、お子さんにとって安心できるお母さん・お父さんがしっかり寄り添い、

活動全体の様子が見える、お子さんが大丈夫と思える距離まで、まずは離れてみます。

お子さん自身が泣き止み、顔をあげたり、活動に興味を示したら

少しづつ活動の輪に近付いて行く、少し離れた場所で同じ遊びをやってみる等、

部分的に参加することから始めてみましょう。

その際「大丈夫だよ」「楽しいよ」とお子さんの様子を気にかけ、声をかけたくなりますが、お子さんとってはかえって“やらされる”と感じ不安を強めてしまう場合があるかもしれません。

あくまでも、お子さんのペースに合わせて、少しずつというのが、

無理なく受けて入れていくためのコツだと思います。

同時に、お子さんが何に対して不安を感じているのか大人がよく見ておくもことも大切です。

 

○定位置が定まらない(人が近づいてきたり、活動が変わると同じ場所に留まれない)

始めての場所では、どこにいてよいかがわからなく感じるのは大人も同じです。

このタイプのお子さんは、“どこにいていいのかわからない”のに加えて、

・自分が注目されると緊張してしまう

・知らない人(大人だけでなく子どもであっても)からの予測がつかない関わりが不安

といったことから、

お母さん・お父さんにしがみついてしまったり、

部屋の隅や活動の輪から離れたところに居たがるといったことがあるようです。

 

この場合、まずはお子さんが無理なく、その場に留まれることを目標にするのがよいでしょう。

お母さん・お父さんの膝の上であっても、部屋の隅であっても、

まずはお子さんが“大丈夫”と思える場所を見つけてあげましょう。

その場所に椅子を用意する、普段使っているバスタオルを敷くなど、

毎回、同じ目印となる物を置いてあげてみてください。

安心できる場所ができると、活動に注意をむけられる余裕がお子さんに生まれます。

“見て楽しむことができるようになる”のも、このタイプのお子さんにとっては大切なステップです。

少しずつ活動の様子に興味を向けたり、

お母さん・お父さんが一緒であれば、自分から活動の輪に部分的にでも入れるようになったら、

徐々に活動の輪に近い場所に一緒に移動したり、

すぐそばで見守るようにしながら様子を見てくださいね。

その場合も、お子さんが不安を感じた時には無理強いせず、

安心できる場所に戻れるよう、端や後ろの方に場所を設けてあげるとよいですね。

 

このように、

お子さん自身が“大丈夫”と安心できると思えるよう、環境や関わりを工夫してあげることが大切です

少しでも

「楽しかった」「大丈夫だった」という経験をすることが、

必ず、次へのステップとなりますから、

お子さんのペースに合わせて、上記の関わりを試していただけたらと思います。

にこにこグループでは、お子さんが安心できる環境でのびのびと成長できるよう、お子様をはじめ保護者の方とも信頼関係を築いていけるようなグループを目指して活動させて頂いています。

執筆者 公認心理師 菊地