かんしゃくについて その2

グループ指導

本格的な冬が訪れ、朝布団から出るのがつらくなってきました。

年末・年始はいつもの年とは異なり、

大人もお子さんも、家で過ごされる方も多いのではないでしょうか。

 

さて、前回のブログでは『かんしゃく』について、

どのような場面で、どのような気持ち・目的で起こってしまうのかという、

『かんしゃく』の捉え方についてと、

 

『かんしゃく』を起こりやすい状況をさけるという、

お父さん・お母さんが準備できる工夫についてお話ししました。

 

今回は、実際起こってしまった『かんしゃく』にどう対応したらよいのか、について

お話ししてみたいと思います。

 

 

<こんな場面、ありませんか?見かけませんか?>

 

・お菓子を買ってもらえなくて泣きわめいてしまう

・支払前のお菓子をその場で食べたがり、ダメよと言われて怒ってしまう

 

小さいお子さんの子育てで、

このような経験をされているお父さん・お母さんは、多いのではないでしょうか。

 

前回、お子さんが大人と同じようにルールや、先の見通しをもっていないことはお話ししましたね。

それに加えて、“自分の気持ちを調整する”力もまだまだ未熟です。

 

特に、1歳半過ぎ~3歳の前半くらいの、“いやいや期”と言われる時期は、

「約束したでしょ」

「お家に帰ってからって言ってるでしょう」

・・・と話してみても、

 

“今、やりたい”が最優先になってしまうことがほとんどです。

 

「お菓子が欲しい!!!!!」

 

この主張には、大人が根負けして、

「今日だけよ」

「次は買わないよ」

と、お子さんの気持ちをかなえてあげてしまうかもしれません。

 

しかし、これを繰り返していると、

「泣いて怒ったら、やりたいことが叶った」

と、お子さんは間違って覚えてしまいます。

 

そうすると、やりたいことが叶わない場面では、

ますます激しいかんしゃくを、繰り返し起こすようになってしまいます。

 

そうならないためには、”『かんしゃく』を起こしても応じない”ことがとても大切です。

お子さんが泣いたり、怒ったりしている状況は、一緒にいるお父さん・お母さんにとって

“早く何とかしたい”

と、感じられるかもしれませんが、

 

「やりたくてもできないこと・場合がある」

「できなくても、いいことがあるかも」

「がまんできると、褒めてもらえる」等、

 

新しいルールやちょっとした我慢を、お子さんが学んでいくチャンスでもあるのです。

 

この時、お子さんの気持ちを否定したり、叱る必要はありません。

 

「そう、欲しいのね。でも帰ろうね」

「欲しくて悲しくなっちゃったね」

 

と、お子さんの気持ちを言葉にしてあげましょう。

その時、泣くのが激しくなるかもしれませんが、根気よく繰り返すことが大切です。

何を言われても、さらっと聞き流しながら、

お子さんの気持ちや泣くのが収まるまで、抱っこしてあげたり、背中を撫でてあげてもよいでしょう。

 

 

そのうちに、少しでも『かんしゃく』がおさまったら、

「欲しかったけど、がまんしてくれたね」

「買わないで帰れたね」

と、たくさんほめてあげましょう。

その時に、お子さんが喜ぶ他のお菓子をお家で食べたり、一緒に本を読んであげたりなど、

お子さんの気持ちを満たせるようなことをしてあげるてもよいですね。

 

では、「売り物のお菓子をその場で食べようとする」ことについては、どうでしょうか?

 

おそらく、お子さんが手にしていたお菓子を食べる前に大人が受け取り、

棚に戻してその場を離れるか、あるいはレジを通るまで我慢してもらうか・・・

 

対応はいろいろだと思いますが、

「仕方ないわね、今日だけよ」と、

食べさせてあげることはしないと思います。

 

このように、どうしても止めてほしいことや、危険なことについては、

 

・すぐに止めさせる(繰り返させない)

・「ダメ」「やめて」ではなく、やってほしいことを具体的に伝える

              (お金を払ってから食べよう、車に行ってから食べよう等)

・やって欲しい事を繰り返す以外、大人が過度に応じず聞き流す

・少しでも泣き止めたら、「我慢できたね」と沢山褒める

 

といった対応が必要です。

 

「ダメっていったでしょ」

「やめて!!」

 

と、“やってはいけないこと”を伝えて、叱ってしまいがちですが、

それでは、お子さんがまだ知らないルールであろう、

“やってほしいこと”や“社会的な振る舞い”が伝わっていません。

 

お子さんが“修正”できたり、“あきらめたこと”を具体的に言葉にしてあげること、

十分に褒めることで、

“この場所で何をしたらいいのか“

が、お子さんにわかりやすくなります。

 

このような対応は、すぐに実を結ばないかもしれません。

特にお子さんの“やりたい”が強すぎる場合は、なかなかあきらめきれないことも多いでしょう。

これは大人でも同じです。

まずは、お子さんが”ちょっとがんばったらできそう”な場面を選んで、

『かんしゃく』をおさめる練習をしていくのがよいと思います。

ですから、1回ごとの結果に一喜一憂するのではなく

 

お子さんに関わるお父さん・お母さんものんびりと構え、

「今日は無理だったけど、仕方ない」

「また次の機会に頑張ろう」と、

 

大人も気持ちを切り替えながら、気長にお子さんの成長にお付き合いくださいね。

 

さて、次回は『座っていても、そわそわ動いて落ち着かない・・・どうして?』というテーマを

作業療法士の視点でお話しさせていただきます。

 

皆さま、良いお年をお迎えください。

 

にこにこグループでは、お子さんが安心できる環境でのびのびと成長できるよう、お子様をはじめ保護者の方とも信頼関係を築いていけるようなグループを目指して活動させて頂いています。

執筆者 公認心理師 菊地