Q12 気に入らないことがあると、お友だちのことを叩いてしまいます

Q
気に入らないことがあると、お友だちのことを叩いてしまいます。
どのように対応すれば叩かなくなるでしょうか?
A

お友だちの使っているおもちゃが欲しい、お友だちの話し声がうるさいので静かにしてもらいたい。”叩いてしまう”という行動は同じでも、その子の気持ちは状況によって様々です。

まずは、子どもの気持ちに寄り添って、何がしたかったのか、何が嫌だったのかを考えることから始めましょう。お友だちのことを叩いてしまう子の場合、上手に気持ちを伝えられないことが多く見られます。もしそうならば、叩く代わりにどうすればよいのかを、具体的に教えることが大切です。

たとえば、お友だちのおもちゃが欲しい場合、叩いて取るのではなく、『貸して』と言って借りることを大人と一緒に練習します。そして、うまくいったときには、きちんとほめてあげます。始めは、大人が一緒に言ったり、『何て言うの?』など手伝ったりすることも必要かもしれませんが、ほめられる経験や希望がかなう経験を積み重ねることで、叩いてしまうことが減り、適切に関わることができるようになると思います。

また、周囲の環境を整えたり、大人が配慮することで”叩いてしまう”行動を減らせることもあります。たとえば、特定のお友だちに対して叩いてしまうことが多いようであれば、そのお友だちと席を離し接触機会を減らすことで、”叩いてしまう”ことは減ります。また、どのような場面で”叩いてしまう”のかをきちんと知ることで、事前に止めることもできます。

“叩いてしまう”子は、決して意地悪をしているわけではありません。強く叱るのではなく、行動の背景にある気持ちを理解しながらサポートしてあげてください。

(心理判定員 正治 幸恵)

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